新生銀行は産経新聞のインタビューに、現在同行が設定している個人向けカードローン商品「レイク」とは別に新しいカードローン商品の設立を検討していることを表明したようです。
「レイク」はもともとGEコンシュ-マ-・ファイナス株式会社が展開する大手消費者金融会社でした。
現在大手消費者金融は軒並み銀行に買収され銀行傘下のもと経営を続けています。
ただ、アコム(株式会社アコム)にしろプロミス(SMBCコンシューマーファイナンス株式会社)にしろ存続会社が現在もそのブランドを掲げて経営を続けています。
(※親会社の銀行が展開する個人向けカードローンの保証会社としての業務も担っています。)
しかし「レイク」だけは新生銀行買収後、存続会社(新生フィナンシャル株式会社)から切り離され、新生銀行本体のカードローン商品のブランド名になりました。
そのため「レイク」は従来の貸金業法ではなく、総量規制の適用を受けない銀行法のもとに融資される個人向けカードローンとなっています。
そのせいか現在「レイク」はユーザー層として、GEコンシュ-マ-・ファイナス時代の消費者金融ユーザー層を引き継いでしまっているようです。
その点、三菱UFJ銀行の「バンクイック」や三井住友銀行「カードローン」などは新しいブランドをかかげて、従来とは異なるより「収入の高いユーザー層」「カードローン未経験者層」の開拓に注力しています。
新生銀行としても「レイク」とは異なる新しいブランドで同行の抱えるより優良なユーザー層を取り込みたいということなのでしょう。
バブル崩壊後、多くの銀行が公的資金の注入を受けましたが、新生銀行は現在(2015年6月)まだ公的資金の返済を続けています。
しかし現在も公的資金の返済を続けている2行「りそなホールディングス」と「あおぞら銀行」に比べるとその返済は遅れ気味です。
業績がいまひとつ芳しくないのが遅れている理由ですが、そのような状況下でも個人向けカードローン、つまり「レイク」の収益は同行に大きく貢献しているようです。
そのため同行の社長に就任予定(6月17日付)の工藤英之常務執行役員は「消費者金融事業の強化は今後の戦略の重要な要素になる」と発言されたとのこと。
貸金業法改正後消費者金融には厳しい時代が続いていますが、キャッシング業界として見ればカードローンの新商品は喜ばしいニュースです。
どのような商品になるのか期待を持って待ちたいと思います。
投稿者プロフィール
- 主にサイトの編集を担当するが、記事の執筆も行う。某銀行に勤務していたが脱サラ。金融関連の出版社との馴染みが深く、金融業界の知識も豊富。
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